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白内障・老視
多焦点(2重焦点・3重焦点・5重焦点・焦点深度拡張型(EDOF))眼内レンズ

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多焦点眼内レンズとは

多焦点眼内レンズは近くから遠くにピントが合う遠近両用の眼内レンズです。通常の単焦点眼内レンズと比べ、白内障手術後の生活におけるメガネの必要性が大きく減少します。遠方と近方にピントが合う2重焦点眼内レンズは手術後の眼鏡の依存度を低くでき、仕事や趣味、スポーツなど、活動的な生活を送りたい方に向いているレンズです。すべての距離が眼鏡なしで見えるわけではありませんが、遠くと近くが見えることで日常生活は非常に楽になります。

当院では3重焦点眼内レンズ「ファインビジョン」を日本で一番最初に挿入した実績があります。また最新のレンズ・5重焦点眼内レンズ「インテンシティ」も、市場に出た初期から導入しています。

この眼内レンズでは、50cm~1mくらいの中間距離での見え方が、2重焦点眼内レンズに比べると良くなりコンピュータ画面もより良く見えます。メガネをかけたりはずしたりする煩わしさから解放され、より高いQOL(生活の質)を目指すレンズです。

多焦点眼内レンズの見え方

多焦点眼内レンズは、遠くと近くなど、複数の距離にピントを合わせることができます。このため、ほとんど眼鏡に頼ることなく広い範囲を見ることが可能になります。多焦点眼内レンズには、中間距離の見え方を重視したレンズや、遠方・中間・近方の3つの距離にピントが合うレンズなど様々な種類があります。そのため、ご自身のライフスタイルに合わせて選ぶ必要があります。広い範囲で自然に見えることが生活の幅を拡げますので、日々の暮らしや仕事のシーンを思い浮かべ「どの距離を見ることが多いのか」「生活の中で優先することは何か」等、見え方を具体的にイメージして医師と相談し「最適なレンズ」を選択することをおすすめします。

あなたの生活の中でよくあるシーン
または、クリアな視界でやりたいことを考えてみましょう

多焦点眼内レンズの注意点

多焦点眼内レンズは、単焦点眼内レンズと比べ眼鏡なしで生活できる確率が高くなります。焦点が多いなどのメリットがある反面、注意しなければいけない点もあります。

① コントラスト感度が低い。

物が鮮明に見えない感じがする「コントラストの低下」などを感じる場合もあるかもしれません。しかし、日常生活に支障をきたす程のコントラストの低下ではありません。また、手術後の時間経過とともにその症状は改善されます。

② 夜間の見え方について

術後は、暗いところで強い光を眩しく感じる「グレア」や、光の周辺に輪がかかってみえる「ハロー」と呼ばれる現象が起こることがあります。この発生頻度は、多焦点眼内レンズでは、単焦点眼内レンズに比べて高くなります。夜間の車の運転を職業とするタクシー運転手などでは注意が必要ですが、日常生活に支障をきたすものではありません。また、手術後の時間経過とともに慣れてくるといわれています。

当院の多焦点眼内レンズ挿入実績 (割合・パーセント)

近年、3焦点・5焦点眼内レンズの割合が増加しています。

多焦点眼内レンズの種類 【選定療養】

2020年4月より多焦点眼内レンズを使用する白内障手術は「選定療養」と「自由診療」を選択できる事になりました。選定療養による多焦点眼内レンズの白内障手術では手術にかかる費用は、単焦点レンズと同じく健康保険適応となりますが、多焦点レンズ代は「別途自己負担」となります。

種類 連続焦点
テクニスシナジー
EDOF
クラレオンヴィヴィティ
3重焦点
クラレオンパンオプティクス
2重焦点
テクニスマルチ
フォーカル
レンズ外観
光学部デザイン 連続焦点型 波面制御型 回折型 回折型
乱視矯正 × ×
フェムトセカンド
レーザー
使用する・しない 選択可能
(フェムトセカンドレーザーを使用する場合:「自由診療」となる)
遠方
外出•運転•テレビ
中間(50cm~1m)
パソコン•料理
近方
読書•化粧•スマホ
30~50cm 40cm ZMB:30cm
ZLB:40cm
ZXR:50cm
ハロー・グレア 少ない 少ない 少ない あり
特徴 新しい技術で作られた
連続焦点型のレンズ。
遠方から近方まで
連続的で広い
明視域が得られる。
遠方から中間まで
良好な見え方で、
近方視においては特に
両眼挿入時に比較的実用的な
見え方と言われている。
ハロー・グレアが少ない。
国内承認をはじめて取得した
3重焦点のレンズ。
遠方から近方まで
ほぼ良好な見え方が
期待できる。
遠方と近方に焦点が合い、
非着色レンズで暗所での
見え方が比較的良好。
角膜乱視は矯正できない。
メーカー ジョンソン•
エンド•ジョンソン
アルコン アルコン ジョンソン•
エンド•ジョンソン
生産国 アメリカ アメリカ アメリカ アメリカ

多焦点眼内レンズの種類 【自由診療】

ファインビジョンは2011年に発売された3重焦点レンズです。遠方・近方のみならず、中間距離もハッキリと見えるため、現在欧米では「最も評価されているレンズ」で、ドクター自身が白内障手術を受けた際に、最もよく選ばれている多焦点眼内レンズです。最新のフェムトセカンドレーザーを使用した白内障手術になります。全額自己負担です。
当院では3重焦点眼内レンズ「ファインビジョン」を日本で一番最初に挿入しました。また最新のレンズ・5重焦点眼内レンズ「インテンシティ」も、早期に導入しています。

種類 3重焦点
ファインビジョン
5重焦点
インテンシテイ
3重焦点
ミニウェル
レンズ外観
光学部デザイン 回折型 回折型 プログレッシブ型
(EDOF)
乱視矯正
フェムトセカンド
レーザー
遠方
外出•運転•テレビ
中間(50cm~1m)
パソコン•料理
近方
読書•化粧•スマホ
30cm 40cm
ハロー・グレア 少ない 少ない 少ない
特徴 遠方、中間、近方に
焦点が合うため、
眼鏡の使用頻度が大幅に減る。
日本人の体格に
あった焦点距離で、
見え方の質も良いため
満足度が高い。
ヨーロッパでも
一番満足度の高い
レンズと評価されてきた。
遠方、遠中、中間、中近、近方の
5つの距離に焦点を
合わせることができる。
遠方~中間、中間~近方の
距離にも焦点を合わせ
られる構造で光エネルギーの
ロスも少なく、
ハロー・グレアの影響も
少ないのも大きな
特徴とされる新しいレンズ。
夜間運転が多い場合に便利。
独自のレンズデザインにより、
遠方から中間にかけての
見え方はよく
ハロー・グレアが少ない。
近方視力は弱い。
メーカー PhysIOL Hanita Lenses SIFI
生産国 ベルギー イスラエル イタリア

自由診療の眼内レンズは海外発注になりますので当院に届くまで2~3週間はかかります。

上記の多焦点眼内レンズの種類に関してはコチラからダウンロードしてください。

フェムトセカンドレーザー

当院では2013年1月より導入し、現在約1,000眼の手術成績があります。フェムトセカンドレーザーは、フェムト(1フェムト秒は1000兆分の1秒)単位の赤外線レーザー光を連続照射しながら照射部位を光切断します。従来の白内障手術では、術者(人間)の手で行われていた「前嚢切開創(CCC)の作成(工程)」をコンピューター制御下で行います。前眼部OCTの計測結果を解析した後にCCCを高精度で行うので、眼内レンズを正しい位置に固定することができ、視機能に影響する眼内レンズの偏位を最小限に抑えることができます。
【フェムトセカンドレーザーを用いた水晶体再建術と関連する医療費は自費診療となります】

詳しくはフェムトセカンドレーザー白内障手術をご参照ください。

追加挿入型 多焦点眼内レンズ Add-on (アドオン)

既に手術で単焦点眼内レンズを入れている方へ

当院では、既に白内障手術が実施され従来の単焦点眼内レンズが挿入されている眼に、さらにもう1枚の多焦点眼内レンズAdd-Onを挿入し、遠方近方両方に焦点が合うようにできます。
詳しくはこちらのぺージをご確認ください。

追加挿入型 多焦点眼内レンズ Add-on(アドオン)

白内障手術の流れ

白内障手術の流れ白内障手術の流れ白内障手術の流れ白内障手術の流れ
麻酔:点眼麻酔またはテノン嚢下(のうか)麻酔(眼の結膜下麻酔)。麻酔の時にはまれに軽い痛みを感じる人がいますが、ほとんどの方は術中痛みは全く感じません。
診察から手術終了後までの流れ

下記のページでは、診察から手術、その後の定期検診までの一般的な流れを詳細に説明しています。
治療を検討されている方は参考にしてください。

診察から手術終了後までの流れについて

多焦点眼内レンズに関するQ&A

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