疾患・治療について

近視、遠視、乱視矯正
有水晶体眼内レンズ(ARTISAN・ICL・Toric)

有水晶体眼内レンズとは

近視矯正手術は大きく2つに分けることができます。

1つは角膜に手を加えて屈折力を変える方法です。これにはLASIK・LASEK・PRK・Epi-LASIK等があります。これ等の手術は眼の表面(角膜)に手を加えます(図1矢印)。

2つめは、眼の中にレンズを挿入して矯正する方法で、このレンズのことを有水晶体眼内レンズと呼びます。通常眼内レンズは白内障の手術後、眼内に挿入しますが、この眼内レンズと区別するため、有水晶体眼内レンズと呼ばれています。眼内に入れるコンタクトレンズと考えると判りやすいでしょう。

有水晶体眼内レンズの材質は眼内でほぼ一生耐久性があると言われています。
実際、白内障手術等にこの素材が大量に使用されて30年以上経ちますが、耐久性に問題がないことが判っています。 当院では2004年からこのレンズを使用し、国内でも早期にこの有水晶体眼内レンズ挿入手術を開始しました。

有水晶体眼内レンズの種類

前眼部(眼の前方部)の中は前房と後房という小さな空間から成り立っており、この2つの空間を虹彩(茶目)が分けています。
前房に挿入するレンズがArtisan(アルチザン)で、後房に挿入するレンズがICL、乱視を矯正するためのレンズがToric(トーリック)です。これらのレンズはプラスチックの一種で作られていて、生体反応をおこしません。

Artisan(アルチザン)

Artisan(アルチザン)は前房型有水晶体眼内レンズとも呼ばれ、角膜と虹彩の間にレンズを挿入します。折りたたまずに眼内に挿入するため、ICLに比べ大きな切開創が必要となりますが、水晶体との距離があるため、術後白内障のリスクが少なくなります。

ICL

ICLは後房型有水晶体眼内レンズとも呼ばれ、虹彩と水晶体の間にレンズを挿入します。折りたたんで挿入することができるため切開創も小さく、外観上の審美性も良いですが、前房型に比べ、術後白内障の発生のリスクは高くなります。

Toric(トーリック)

Toric(トーリック)では、乱視を矯正することが可能です。
前房挿入型、後房挿入型ともにあり、眼の状態や適応などを加味した上でどちらのレンズをしようするかを決定します。

有水晶体眼内レンズの特長

  1. LASIKでは矯正できない高度近視の方、角膜が薄い方でも矯正できる。
  2. LASIKは元の状態に戻すことができないが、
    除去して元の状態に戻すことができる。
  3. LASIKにみられるようなフラップに関する合併症とは無縁である。
  4. 長期的なデータがまだない。
  5. 手術に一般的な合併症、出血、感染症のリスクがある。
    しかし、出血は通常小規模で術後吸引され、
    感染症は報告されている限りでは非常に稀で抗生物質の投与で対応可能。
  6. 脱臼:非常に稀で、万一脱臼しても再度固定することは可能。
  7. コンタクトレンズで矯正できない円錐角膜は
    Toric Phakic IOL(乱視有水晶体眼内レンズ)で矯正でき、
    非常に良好な視機能が得られる。

治療の流れ

手術時間は15分程で準備に30分程かかります。局所麻酔で手術しますので痛みはありません。
Artisanで両眼手術する場合は、最低2週間は間をおいて術眼が確実に治癒し、視力の改善を確認してから他眼を手術します。
ICLは両眼同時に手術することができます。

ページのトップへ