疾患・治療について

角膜疾患
羊膜移植手術

羊膜移植とは

羊膜移植手術とは、羊膜を角膜上、強摸上などに移殖する手術です。
羊膜には炎症反応を押さえて傷の修復を促進する働きがあることが認められています。古くから外科領域で皮膚熱傷後の被覆や腹腔内手術後の癒着防止に利用されてきました。
近年は眼科領域でも利用されています。この手術により眼球表面の炎症を抑え、再生してくる組織や細胞の正常化を促進します。

■羊膜とは

羊膜とは妊婦の子宮内にある胎盤(胎児と妊婦の血管を含む膜状の結合部)と一体をなし、胎児を包み、羊水を保持している薄い膜です。この羊水の中に胎児は浮いている状態といえます。
コラーゲンやラミニンなどからなる厚い基底膜(細胞の下部組織)を持ち、血管成分を含まず移植に用いても拒絶反応が起こりにくいという特徴を持ちます。

手術の適応

瘢痕組織を切除し(右図:再発翼状片。点線部分を切除し、そこに羊膜を縫着)、その欠損部分に羊膜を移植します。
再発性の翼状片に良く用いられ、再発率を減らし、そのリスクを軽減することができます。

再生型翼状片以外にも、下記のような疾患に適応があります

  • ・瘢痕性角結膜症(Stevens-Johnson 症候群、眼類天疱瘡、など)
  • ・瞼球癒着
  • ・水疱性角膜症の疼痛軽減

治療のリスク

手術に伴う一般的な合併症(感染症、出血など)は別として羊膜そのものに起因する合併症は特に報告はありません。理論的には拒絶反応は起きえますがきわめて稀で、事実上無いと考えて良いと思われます。万一起きたとしても制御可能と考えられ、除去も容易に出来ます。
なお手術に起因する合併症をすべて把握することは不可能なためリスク及び併発症のリストは完全なものではありません。
歩不明な点がありましたら主治医にお尋ねください。

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